小学校受験と幼児教育
小学校受験は幼稚園受験にくらべると、かなり綿密に準備するのが一般的です。お受験のための教室に通うのは当たり前で、それも志望校に合わせた教室選びが合格のポイントになってきます。まだ学力などが問われない幼稚園受験と違い、小学校受験ではペーパーテストも重要な考査基準となるため、その対策として幼児教育での練習が大切になってくるのです。そこで学習するのは、ひらがなや計算などといった普通の幼児教室で習うことではありません。こうしたことは家庭でも十分教えられることですので、教室ではもっと受験に必要なことを教えられます。たとえば、数枚のカードに書かれているものを使ってお話を作ったり、ある程度長い話を一度だけ聞いて、その内容をどれだけ理解し記憶しているかなどといった訓練をしておくことは、小学校受験では当たり前。みんなで一緒に遊んでいるときにリーダーシップや協調性を発揮するかどうかや、指示されたとおりの動きができるかなども大切です。それ以外にも小学校受験のために対策しておくことは多く、実際には学習というよりもテクニックを身に付けるということに近いのかもしれません。受験対策を行う幼児教室は、通常の幼児教室に比べると費用が高いところも多いですし、親のプレッシャーや精神的な負担を考えると小学校受験は楽なものではありません。それでも、私立や国立の小学校に通うことで良い環境で成長させたいと思う人や、小学校受験をすることでエスカレーター式に進学できて、その後の受験をすべて回避できるのならばそのほうが楽だという人には小学校受験は人気があります。エスカレーター式の学校については賛否があるかもしれませんが、一般の学生が受験に多くの時間を割かれる中学高校の年に、好きなことをしたりスポーツなどに力を入れたりすることができるなどメリットも多く、もちろん受験して外部の学校に進学することも可能なので、子どもの可能性を広げるという意味ではいい選択だといえるでしょう。小学校受験をするためには、通常とは少し違った幼児教育を行う必要がありますが、それはそれで子どもの成長を促すものです。受験を考えているのならば、受験前の1年間程度はある程度割り切って専門の教室に通わせながら家庭でもそれなりのしつけや勉強をさせるなど、目標にむけた努力を親子ですることが大切です。